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表　紙	説　明
秋元書房ジュニアシリーズ２３９	書　名：まんなか娘 著　者：佐藤愛子 初　版：Ｓ４０．１０．２５ 備　考：文庫版あり　　秋元文庫ファニーシリーズ　Ｂ２６ 　　ＮＨＫ少年ドラマシリーズ「マッティと愉快な仲間たち」の原作本
	姉に縁談！　これをエサにひともうけと、知恵をしぼってお小遣いかせぎをくわだてたが。 　なにがつまらないといって、まんなか娘ほどつまらないものはない。あたしは高校二年生。５人きようだいの３番目。上と下からはさまれて、悲しきサンドウィッチの歎きを、かよわきこの身ひとつに引き受けているのだ。 「なんです、妹のくせに！」 「なんです、お姉さんでしょ、あなたは……」 　おとなという者は、まったく悪がしこい。ひとを上げたり下げたりしておきながら、洋服なぞは姉のお古ばかり着せるのだ。そのくせ、妹のときは傷んだからといって新調だ。 　そして、この姉というのが、いくらか美人だから始末が悪い。「お姉さんが、お前くらいのときは、もう少し女らしかったけどねえ……」とくる。一方、悪がしこい妹と比較されては、「妹が高校へ入ったら、負けるようなことがなければいいけど……妹さんの方がしっかりしていると、よくいわれるのよ……」だとさ。ああ、耳が痛い！もし、ひとり娘だったらどんなによかっただろう。
主　　要　　人　　物 佐田典子 ── 高校２年生。５人きょうだいの上から３番目で次女。まんなか娘であるための悲劇を常に味わっている。 佐田小夜子 ─ 佐田家の長女。２６才で美人。大学英文科を出て、もっか英語出張教授などをしている。 佐田九�ｶ ── 佐田家の長男。大学生。兄貴づらをして、妹や弟たちをあごで使う。 佐田百合子 ─ 佐田家の三女。ときどき空想病にとりつかれる。 佐田小六 ── 佐田家の次男で末っ子。生意気ですみにおけない危険人物。 木下エッチン ─ 典子の親友。３人きょうだいの末っ子。 大崎おミツ ─ 典子の親友。３人きょうだいの一番上。エッチンや典子同様、男の子にはもてない。 大高クン ── 典子と同じ高校の野球部の選手。 弘田千鶴 ── 大高クンの同級生で演劇部のスター。