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表 紙 説 明
秋元書房ジュニアシリーズ186
書 名:われら劣等生
著 者:赤松光夫
初 版:S38.10.25
備 考:文庫版あり  秋元文庫ファニーシリーズ B23
 人の恋愛には口ばしを入れ、コーヒーはただ飲み、インチキガイドでひともうけをたくらむ劣等生の活躍
 どこの高校にも劣等生はいるものですが、ここ、富士高校の劣等生グループ──つまり、夏木二郎・塚田文夫・浦川万助の三人──は、いささかタチが悪いようです。
 たんに成績が悪いばかりでなくどん欲でずうずうしく、その上、おせっかいときています。
 クラスの秀才で美人の桂木奈美さんなどは、最大の被害者です。
 彼らは、お小遣いの欠乏を救うため、外人ガイドのアルバイトを思いつきました。とはいえ、英語はカラッキシ駄目です。しかも、運が悪いことに、お客の第一号はアメリカン・スクールでも札つきの茶目娘の姉妹でした。英語ができないガイドが日本語を話せるアメリカ娘を案内するのですからチンプンカンプンです。
 人の恋愛に口ばしを入れたり、アメリカの劣等生と優劣を競ったり、彼らの高校生活は、人一倍いそがしいようです。
    主 要 人 物
桂木奈美 ―― 富士高校2年生。旅館芙蓉≠フ一人娘。クラスで3,4番の秀才だが、お人好し。そのため劣等生たちのイタズラにしばしばひっかかる。
夏木二郎 ―― 富士高校2年生。町にある県立病院の院長の息子で東京からこの春転校してきた。英語はできるが、数学はからっきし駄目。
塚田文夫 ―― 3年生でボクシング部に入っている。しかし、外見ほど強くないし、頭もお弱い。札つきの劣等生。
浦川万助 ―― 2年生。塚田の親友で、いずれ劣らぬ劣等生。
植村 光 ―― 東大の3年生。秀才の上にハンサム、奈美と仲が良い。
ベッシー・スチュアート ―― アメリカン・スクールの女子高校生。
キャロル・スチュアート ―― ベッシーとは同級。二人は双生児の姉妹。