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説 明
この作品について   東京大学教授 文学博士 吉田精一
 『幼年時代』(犀星の処女作で、彼の小説家としての方向をきめた作品。ここでは彼「わたし」の自伝が多少の仮構も交えて美しく描かれている)につづく「わたし」の17才ごろの生活を描いています。少年から青年期に移っていく過程で、肉体的・精神的な成長と、性の目覚めが語られています。それはやがて、彼の文学への目覚めにつながります。作中の詩の選者のK.K氏とは、児玉花外(こだまかがい)という有名な詩人です。この人は一本気の、強烈ではあるが邪気のない感情の持ち主で、犀星とはよく似たところのある詩人でした。
 この小説では、孤独な「わたし」と、おなじく孤独のうちに肺病で死んでいく、不良少年の表という青年との友情が、こまかく描かれています。「わたし」はこの世間から評判の悪い男のために、恋人とのあいだの取り持ちをしてやるような親切をつくします。
表 紙
軽井沢の犀星文学碑を掃除して帰る室生犀星 昭和三六年


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