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表 紙 説 明
 こんな高校あるかしら? 世界一おめでたいのや日本一オッチョコチョイの高校生たちがまき起こす、ありそうでいて、ありっこない物語。
 ここに出てくる高校生は、みんな変わっています。たとえば、浦川千弥子さんです。彼女は人一倍、頭の働きがのんびりしています。そして腹が立つと、とたんに食欲旺盛になるというのですから健康です。
 オヒラこと平野宏子さんは、クラス一の情報屋です。彼女はいつも、こまめに動き回っています。そのため、写真によって初めて、静止したオヒラの顔を見ることができた、とさえ言われています。
 クラス一の秀才といえば、くんです。彼こそ、高慢の見本のような男です。いつも、むっつりしていて笑ったことがありません。
 そのほか、日本一オッチョコチョイの佐伯倫太くん。千弥子の前に出ると、まるでお酒を飲んだみたいに赤くなる田中茂夫くん。自称、大学生の斎藤昇くん。そして、これこそ作者自身ではないかとさえ思える、小説家の樺紙昇訓先生と、多士さいさいの顔ぶれがでてきます。
いったい彼らはなにをしでかすつもりなんでしょうか。

― 主要人物 ―
浦川美弥子―高校二年生。通称"ヤコ"。頭の働きがのんびりしている。得意芸(?)といえば、腹が立つと食欲がさかんになることである
miya-bon注:"浦川美弥子"が説明文のほうで"浦川千弥子"になっているが"千"は誤植、また他の号での紹介文でも"千"になっている。
平野宏子―美弥子と同級。通称"オヒラ"。情報屋でこまめに動き回る。彼女の写真によって初めて静止したオヒラの顔を見ることができた、とさえ言われています。
渡   ―同じく二年生。秀才で高慢の見本のような男生徒。いつも、むっつりしていてめったに笑わない。
佐伯倫太―渡の親友。オッチョコチョイなのはあまりにも有名。
斎藤 昇―自称L大生。つかみどころのないシャレタ青年。
田中茂夫―酒屋でアルバイトしている定時制高校生。
樺紙昇訓―この小説の作者、川上宗薫先生をほうふつさせる小説家。ジュニア小説の大家。