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表 紙 | 説 明 |
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学校一のノンキ者の応援団長が、一念ほっきして東大受験をめざし、猛勉強を開始したのだが? 目高高校は、校舎は古いが清潔なことでは天下一品である。それは男生徒がよく掃除をするからだ。女生徒の書き違いではない。当校は女生徒が主導権を握っているからだ。 「男の子たち、教室を汚すのはあんたたちなんだから、きれいに掃除してね」 こう言われると男生徒たちは、 「あいよ、掃除すればいいんだろ」 と、黙々として掃除することになる。 目高高校の3年には、体は大きいが気がやさしい応援団長の秋田勘助、秀才中の秀才だがノイローゼぎみの立石洋、しずしずと教室に入ってくれば、さわいでいる悪童たちも一瞬しずまる、妃殿下こと能見みつ子、女子応援団長で男まさりの佐竹都子などのそうそうたるメンバーがいるが、彼らと彼女たちの高校最後の一年間は、はたしていかに? ― 目高高校三年の面々 ― 秋田勘助―もと応援団長。引退して受験準備にとりかかる。しかし、体だけは大きいが、ねっからのお人好し、自分のことより級友のことで一生けんめい。 佐竹郁子―女子応援団長。武蔵屋旅館の娘で、熱烈な勘助ファン 立石 洋―秀才中の秀才だが気が弱い。東大志望で、いささかノイローゼ気味。 能見みつ子―洋と並ぶ才女。あだなは妃殿下。教室にしずしずとは(い)ってくると、さわいでいるむくつけき男生徒も一瞬鳴りをしずめるほどの気品をそなえている。 |