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表 紙 説 明
秋元書房ジュニアシリーズ107
書 名:黒い目茶色の目
著 者:細川 健
表紙撮影:秋元啓一
初 版:S35.06.30  再版:S37.02.30 ←おいおい
備 考:
   『 黒 い 目 茶 色 の 目 』に つ い て
 ペンフレンドで結ばれた友情と初恋。東京近郊の高校を舞台に、現代のティーンエイジャーの喜びと悲しみを描いた長編小説
 この小説にでてくる登場人物の横顔を、みなさんに御紹介しましょう。
 まず、ヒロインの今里牧子は、夢が丘高校3年生。バレー部で活躍しています。チョット美人。彼女は英語の佐川先生や、国語の藤枝先生と、とても親しくしています。チャーミングでアバンチュールをこころみたがる生徒。英語の佐川文太郎先生は、東京出身で独身。スマートで博学、生徒にはゼッタイ人気があります。アダ名はサブミ、国語の藤枝圭子先生はツンとすますと近寄りがたい古典的な美人。最近は結婚問題が起こり、うわさをまきおこしています。M・N氏というのはだれだか分からない牧子のペンフレンド。けったいな手紙をたびたびよこして牧子の心をおどらせます。南城光晴、佐川先生の後輩でT大生、牧子がちょっとひかれるような、ずうずうしい学生。皆川進、桜高校デイトクラブのキャプテン。白田順子、夢が丘高校バレー部のオチャッピイ。等ですが、どんな活躍をしますことやら
    主 要 人 物
今里牧子 ――― 夢が丘高校3年生。茶色の目をしたおきゃんな少女。東京のペンフレンドM・Nに青春のアバンチュールを夢みている。バレー部では活躍している。この小説の主人公。
佐川文太郎 ―― 英語の独身教師。サブミというアダ名で生徒に人気がある。
M・N ――――― 東京にいる牧子のペンフレンドの男の子。機知にとんだ手紙をよこすが姓名年齢もはっきりしていない。
藤枝圭子 ――― 黒い瞳が魅力的な美人の新任国語教師。へーべー氏というパトロンをめぐって、とかくうわさがある。
南城光晴 ――― 佐川先生の後輩で、T大の文科に行っている。ちょっとズウズウしいところがあるが、牧子は心をひかれている。藤枝先生が下宿しているお寺のむすこ。
柏村平兵衛 ―― 別名へーべー氏。藤枝先生の保護者と称するハゲ頭の中年男。東洋化工という小会社の社長。
皆川  進 ――― 桜高校の秀才。デイト・クラブのことで親しくなる。
白田順子 ――― 牧子の親友でバレー部の仲間。
浜口芳江 ――― ふとったバレー部のキャプテン。
   巻 末 あ と が き よ り
 この『黒い目茶色の目』という小説は、ある女子高校生の機関誌に掲載されたものですが、一冊にするについて少し訂正し加筆しました。
 主題は少女からおとなへと成長する現在の女子高校生の内面と外面をうつし出してみようとおもったのです。
 「このごろ牧子は何となくユウウツになっている。どうもオトナの世界は私にはよくわからない、そう思う。一口に言えば、オトナの世界というものはどうも虫が好かない。しかし困ったことには、そう思う私自身がすでに、好むと好まざるとにかかわらず、そんなオトナの世界に一日一日近づいているんだわ」
 これがこの小説の女主人公の胸の中にある、そしてたぶんこの小説の読者の皆様がたの胸の中にもある不安と期待のいりまじった微妙な気持ちでありましょう。
 眼の前には未知の世界がひらけている。そして、時にはこの世界は、バラ色にかがやいてあなたにほほえみかけてきます。しかし次の瞬間にはそれは暗黒に包まれて醜悪に見えます。どちらが真実の世界なのか? とこの小説の主人公のように迷いがちですが、作者はどちらも真実
細 川  健


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