一覧へ戻る
表 紙 説 明
秋元書房ジュニアシリーズ85
書 名:みんなが恋してる
原 題:TUTTI INNAMORATI
原 案:パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ&マッシモ・フランチオサ
訳 者:若城希伊子
初 版:初版S34.09.07  再版:S38.10.30
備 考:映画「みんなが恋してる」(1958年・イタリア)の原案本
     主演/共演:ジャクリーヌ・ササール、マルチェロ・マストロヤンニ
     監督:ジュゼッペ・オルランディーニ
   『みんなが恋してる』 に つ い て
 アレグラは19才。気まぐれで、わがままで、うそつき。パパは将軍で、上院議員の候補者。一家はとても厳格なのだけれど、彼女には通用しない。
 ある日、アレグラは、学校の同級生4、5人と図書館にいった。といっても彼らは勉強家ではない。第一、1時間も同じところに座っていると、オシリがむずむずするのだ。めんどうくさいので、アレグラは頁を破って、失敬してしまった。ところが、そばにいた青年が突然もんくを言い出したのだ。うるさい奴、と思って、アレグラは彼をにらんだ。しかし、その青年はちょっとハンサムでイカス人だった。
 アレグラは毎日図書館に通った。恋なんてばかばかしいと思っていたのだけれど、彼女もやっぱりとしごろだったのだ。
 ある日曜日。二人は朝早くから鴨猟にでかけた。だが、アレグラの目的は獲物をとることではなかった。せっかく鴨が目の前に下りてきても、二人は熱いキッスをしたまま見向きもしなかった。
 アレグラはすっかり恋のとりこになってしまった。彼がはるかに年上で、子供まであることわ承知しながら。でも、彼女は、そのことをパパにもママにも相談できなかったが………。
    主 要 人 物   役者名はキネマ旬報DBより
アレグラ ―――― (ジャクリーヌ・ササール)ローマの大学生で19才。バルベリオ将軍の末娘で、目が大きく、明るい性質だが、うそつきで、きまぐれで、わがままである。
ジョヴァンニ ―― (マルチェロマストロヤンニ)電気技師。愛妻に死なれてから、10才になるリベロという一人息子を田舎にあずけ、アパートぐらしをしている。
アルトウロ ――― (ガブニエレ・フェルゼッティ)ジョヴァンニと一緒に、ローマ郊外の発電所に勤めている電気技師。30をすぎても独身で、気ままな生活をおくっている。
チューザレ ――― (Nando Bruno)学校を出ていないが、発電所に36年間勤続して所長をしている。ジョヴァンニやアルトウロの直接の上司。
ヨランダ ―――― (マリサ・メルリーニ)チューザレの一人娘で、弟子を4、5人かかえている洋裁師。彼女とアルトウロは幼な友だちである。
フェルッチョ ―― (Memmo Carotenuto)ジョヴァンニの死んだ妻の弟。欲の深い田舎者である。
アニエシーナ ―― フェルッチョの女房。バルベリオ将軍の家に乳母として雇われる。
バルベリオ将軍 ― (Ruggero Marchi)ガリバルディ戦役に戦功をたて、エチオピア戦争に従軍したころは、その名声も全イタリアにとどろいていたが、現在では骨董品的存在。上院保守党の議員候補として選挙に名乗り出る。
( 映 画 の シ ー ン か ら の カ ッ ト 集 ペ ー ジ・抜 粋 )