秋元書房ジュニアシリーズ５４　みどりの季節

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表　紙	説　明
秋元書房ジュニアシリーズ５４	書　名：みどりの季節原　題：Sweet Sixteen 著　者：アン・エマリイ訳　者：中村能三初　版：Ｓ３３．０９．１５　再版：S38.06.30 備　考：翻訳権所有
秋元書房ジュニアシリーズ５４	｢あなたは１６にもなったんだから、もう少しおちつかなくちゃ駄目よ｣なんてお母さんから言われた人はいませんか？そんな方はこの小説をお読み下さい。　ジェーンも１６になったのですが一向大人になった気がしません。その上、悩みが多くて、成績は下がる一方だったのですが……
主　要　人　物ジェーン・エリソン ― マーケット高校の３年生。楽しいはずの１６の年に、数々の悩みを経験して成長していく。ジュディ・エリソン ― ジェーンの妹。同じ高校の１年生。エリソン博士 ――― ジェーンたちの父。医師。エリソン夫人 ――― ジェーンたちの母。チャック・ランサム ― 隣の農場に住む、ジェーンのボーイフレンド。ロニー・ウオレス ―― エリソン家の小作人の息子。ジェーンと同学年の仲よし。リッチー ―――――― ジュディのボーイ・フレンド。バニー・ホフマン ―― ジェーンの同級生ですこし不良の友だち。リタ・ベイツ ―――― バニーの仲間。フレッド・ジョーダン ― ジェーンの新しいデイトの相手。ディナ・モーガン ―― エリソン家に下宿することになった、マーケット高校の若い教師。ビル・コリンズ ――― ディナの婚約者で、ミッドウェスト航空会社につとめている青年。
『みどりの季節』について　あたしの家は４人家族です。パパは医者。あたしはジェーンという名前で長女。それにママと妹のジュディです。あたし達は、それはそれは楽しい毎日を送っていました。あたしはあたしで、４Ｈクラブでは、リクリエーションのリーダーとして、大活躍してましたし、友達からはしたしまれて、実のところ、ずいぶん得意だったのです。　ところが、学期末にもらった成績表をあけてみて、がっかりしてしまいました。とても悪いのです。それなのに妹のジュディきたら、最高点をもらって得意になって帰ってくるのです。あたしは、はじめてシットという気持を味わいました。　それから、音楽コンクールの時も、妹のジュディのほうが優秀な成績をとってしまって、あたしの影はすっかりうすくなってしまいました。４Ｈクラブでも妹の方が活躍しだして来たのです。それにもっともっとくやしいことは、あたしのボーイフレンドのチャックまで、妹に気をとられているようです。　あたしのこんな気持は一体だれが理解してくれるでしょう。パパにもママにも言うわけにはゆきません。みなさんの中には妹のいらっしゃる方がいると思いますが、妹だからといって決してユダンはなりません。　それからあたしは、クラスの札つきの不良とつきあうようになってしまったのです。　その頃、あたしの家に、とってもきれいなディナという英語の先生が下宿するようになりました。ディナ先生は、あたしの悩みをよくきいてくれました。そしてあたしの家庭教師になってくれたのですが…… 　その後、いろんな事件がおこり、一つ一つ解決してゆくうちにあたしはやっと大人になったような気持になったのでした。あたしの１６の時の話です。

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