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表 紙 | 説 明 | |
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秋元書房ジュニアシリーズ49![]() |
書 名:わかれの歌 原 題:American Girl 著 者:ジョン・ロバート・チュニス 訳 者:中村妙子 初 版:S33.06.30 備 考: | |
『 わ か れ の 歌 』に つ い て 表 紙 見 返 し 要 約 よ り この小説は、テニスの世界的な女流選手がいかに高校時代を過ごし、大学に進学したか、その成長のあとをたどりながら、青春の問題を追求した傑作です。 フローレンスにはじめてテニスを教えてくれたのはゴードンでした。彼女にとってゴードンははじめてのボーイフレンドであり、はつ恋の人でもありました。 高校に進学したフローレンスは、ジュニア選手権で優勝し、そのすぐれた素質はスポーツ界の人々の注目するところとなりました。その頃から彼女は血の出るような練習を重ね、そして、試合から試合へとスポーツひとすじに生き始めたのでした。 一方、大学に進学したゴードンは、フローレンスとは会う機会も少なくなって来ましたが、彼女のことを忘れ去ることは出来ません。自分が出場するフット・ボールの試合には彼女を招待したりしました。テニス以外には何も知らなかった彼女は、はじめて他の高校生のようなデイトの楽しみを知ったのでした。 高校を卒業したフローレンスはチャンピオン・タイトルを獲得し、やがてオリンピックに出場して、シングル、ダブル、ミックスと皆優勝します。日に日に彼女の名声はたかまり、社交界からも大歓迎をうけます。その頃大学を卒業したゴードンから結婚を申し込まれますが、スポーツが捨てきれず、彼の愛をふりきるのでした。 ………それから3年、英国国王に謁見した彼女は、その帰りの船の中で、ゴードンとすれ違いました。しかし彼は微笑を残しただけで立ち去っていきました。 | ||
主 要 人 物 フローレンス・ファーリ ― テニスの若きチャンピオン。不世出の名選手。この物語のヒロイン。 ウィル・ファーリ ――― フローレンスの父。 ミリー・ファーリ ――― フローレンスの母。 スージー叔母さん ―― ウィル・ファーリの妹。故郷ミルヴィルに住む老嬢 ゴードン・マッケイ ―― フローレンスのミルヴィル時代の幼な友だち。のちにフローレンスに求婚する。 ディブ・ムーア ―――― フローレンスの友人。実業家。ひそかに彼女を愛している。 トニイ(デメライタ・アンド・マール伯爵) ― イギリスの青年貴族。近衛隊長。フローレンスを愛するが、シンシアの問題から彼女を離れる。 シンシア・グレイズバラ ―― フローレンスの友人。イギリスの社交婦人。商才に長け、トニイにうとまれる。 ドロシー・モーガン ―― テニス選手。フローレンスをねたむ。 ダンカン・フレッチャー ―― アメリカテニス界の勢力家。フローレンスを後援する。 ヘンリー・K・フィスク ―― リヴィエラのテニス界を牛耳る実業家。 カニンガム氏 ―――― フローレンスと契約を結んでいるニュース・サーヴィス社の支配人。 ジャクソン嬢 ―――― フローレンスの有能な秘書。 |
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巻 末 訳 者 解 説 よ り この小説の作者ジョン・ロバート・チュニスは1889年にボストンで生れました。ハーバードとイェールを卒業し、第一次大戦にはイギリス軍に投じついでアメリカ軍の兵士として従軍しています。学生時代からすぐれたスポーツマンで、スポーツ評論家としてニューヨーク・イーヴニング・ポストなどの新聞に関係し、1932年以降NBCのテニス解説者をしました。スポーツと教育の関係についての評論を諸雑誌に寄稿し、スポーツ評論家として聞こえているほか、ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン紙の賞をもらった自伝小説 Iron Duke およびこの「わかれの歌」で小説家としても名をあげました。「わかれの歌」はある著名な女流選手をモデルにしたものと言われていますが、作者自身はこれを強く否定しています。スポーツ界の表裏に通じている、見識ある真のスポーツ愛好者の書いたものとして愛読していただきたいと思います。 1956年6月
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