一覧へ戻る
表 紙 説 明
秋元書房ジュニアシリーズ46
書 名:パリのクリスティーナ
原 題:Le beau destine de Christine
著 者:カルメン・デ・イカーサ
訳 者:山口年臣
初 版:S33.05.30
備 考:未入手翻訳権所有
お知らせでは「映画化作品」となっているのですが、現時点では題名、公開年等の詳細がわかりません。
 人生ほど不思議なものはありません。皆さん方の誰だって、これから先どんなきっかけから、どのような運命が開けて行くか想像もつかないものです。
この小説の主人公、クリスティーナも、ある日、プリンスという一人の紳士の訪問をうけてから、すばらしい運命が展開していったのです。パリにいる富豪プリンスにはジョーという一人息子がいましたが、ジョーは最愛の妻フィフィに去られてからは、記憶喪失の神経病にかかってしまいました。そして、ジョーの病気を治すには、フィフィを連れ戻す以外にはないのです。偶然そのときプリンスの目に留まったのはクリスティーナでした。最初彼女をフィフィと思ったほど、顔が瓜二つだったのでした。
    主 要 人 物
クリスティーナ・グスマン ―― 本篇の主人公。スペインの首都マドリードで外国語(フランス語、英語など)の家庭教師をして、つつましく、しかし健気に働いている女性。以前の名はクリスティーナ・ソフィーア
プリンス=ヴァルモアー ―― 父子に通じる名であるが、父親はギャリー、息子のほうはジョー。アメリカの富豪で、息子のジョーがパリで病気をしているために、父子ともどもパリに滞在している。
ホルヘ・ビアール ――― スペインのアタランタ侯爵。ポロの選手。
グ ラ デ ィ ス ――― ギャリー・プリンスの従妹。パリのプリンス=ヴァルモアー邸へ兄とともに滞在している。
ロ バ ー ト ―――― グラディスの兄。
ル ー ヴ ィ エ ―――― ジョーのパリでの主治医。
《シュヴェスター》イダ ― 修道女でジョーの看護婦となっている。
ブ ー ビ イ ―――― クリスティーナの子供。
バ ル ビ ー ナ ――― クリスティーナの召し使い。
フィフィ・モンテレアル ―― 婦人伯爵で、ジョーの妻。病気のジョーから離れて気ままな暮らしをしている。
(1)若くて、美しいクリスティーナはスペインの首府マドリッドのアパートで、外国語の家庭教師をしながら細々と暮らしていたが (2)すっかりフィフィになりすましたクリスティーナは、家事や病人の世話にかいがいしく働いた。
ジョーの病気も次第に回復していった。
(3)自分のわがままからジョーを捨てて家を飛び出したフィフィは、その頃おちぶれて、その日のパンにも不自由する程になっていた……。 (4)「昔のフィフィはこんなではなかったのに」とジョーは苦情を言った、
それでもやはり、クリスティーナをフィフィとばかり思っていた。
(5)ジョーにたいして献身的なクリスティーナに温かい眼をむけてくれるのはプリンスだけだった。
二人の心は結ばれかけては離れていった。
(6)ジョーの死により、用のなくなったクリスティーナは一人パリを去って行った。
しかし彼女の行き先には新しい運命が待っていたのだ。


このページは GeoCitiesです 無料ホームページをどうぞ