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表 紙 | 説 明 |
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秋元書房ジュニアシリーズ38 |
書 名:あたし、ジュディよ 原 題:I,Judy 著 者:イーブ・ベネット 訳 者:恩地三保子 初 版:S33.01.30 備 考:翻訳権所有 |
あたしはセントラル高校生で17才、骨ばってて、背ばかり高くて内気なので、学校ではいつも壁の花なの。 あたしに文才のあることなど誰も知らないの。ところがあたし達の「スクール新聞」に欠員が出来たので、編集部員になることが出来ました。 そこでいよいよ本領発揮。 最初の任務としてアスペン山中のスキー大会へ派遣されたのですけど、スキー服ばかり一人前であたし全然滑れないの。すると同級のライリイがとても親切に教えてくれるの。 彼とは、それから仲良しになったんだけど………。 | |
主 要 人 物 ジュディ・ランズィング ― コロラド州デンバー市のセントラル高校生。内気な、そのくせ自尊心の強い勝ち気な少女。非社交的で非常に感受性が強い。文才のある勉強家。 キャス・ランズィング ―― ジュディの母。女手で3人の子供を育てた、美しく賢明な女性。性格的にはジュディと似ているために、二人はおたがいに反撥しあう。 トム ――― ジュディの兄。大学生。誰にでも愛され、誰でも理解の目でやさしく見守れる好青年。 ペニイ ―― ジュディの妹。5歳になったばかりの太陽の申し子のように愛らしい子供。 ケイ・ルーイス ―― ジュディの親友。おだやかで、思いやりの深い少女。ジュディと対照的な、のんびりしたふくよかな少女。 フラン ―― ジュディのグループの一人。気の強い、多少フラッパーめいたところのある少女。 ドティ ―― クラスの主席をしめている気位の高い名家の娘。学校新聞の編集長。 ドリス ―― デンバーの名家の娘。ジュディとは偶然なことから仲良しになる。おちついた聡明な少女。 ライレイ・ケンプ ― ジュディの初めてのボーイフレンド。実業家の一人息子。情熱家で、わがままで、大人っぽい。性格的にジュディとはどこか通じるところがあるせいで、二人は理解しあう。 トニイ ―― ケイのボーイフレンド。ライレイの子供の時からの友達。 |
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カ バ ー 折 り 返 し 解 説 よ り ジュディは高校三年生になってまもなく、学校の「サーチライト」紙の記者にえらばれて有頂天になってしまった。なぜなら、「サーチライト」紙は、全米高校新聞コンクールで一位をしめる優秀な高校新聞で、その記者になることは全校生徒の憧れの的だったからだ。 ある日、編集長の命令で、生まれて初めて豪華な観光列車に乗ってアスペン・スキー場へ記事をとりに出かけたジュディは、そこでライレイ・ケンプという、同級生ではあっても口もきいたことのない金持ちの男の子と仲良くなり、彼にスキーを教えてもらって楽しい一日をすごした。 ライレイは実業家の一人息子でお城のような家に住み、何一つ不自由のない生活をしながら、暗いかげのある孤独な少年で、ジュディの心はひかれる。市へ帰ってから二人はデイトを2、3回したのち、ステディになった。しかしジュディの母はライレイのことをこころよく思わないようだった。やがてクリスマスがきて大学生の兄のトムが帰り、ダンス・パーティにジュディを誘って行ったある夜のこと……… |