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表 紙 説 明
秋元書房ジュニアシリーズ18
書 名:サリーの高校生活
原 題:Senior Year
著 者:アン・エマリイ   訳:中村能三
初 版:未確認(S32.01?)
再 版:S32.12.10
備 考:本邦初訳・翻訳権所有
 サリーは高校四年で五人姉妹の長女です。妹のジーンは、本ばかり読んでいて、服装などはちっともかまわない子だったのですが、高校のフットボールの試合を見にいった時、ボーイフレンドの試合ぶりを見てすっかり熱をあげ、口紅をつけるなどと言い出します。弟のリックは、まだいたずらっ子で、街燈に石を投げて、お巡りさんに引っぱられたりします。
 スコッティは同じ高校の四年ですが、二人は色々の誤解から喧嘩もよくします。学芸会、パーティ、復活祭等、夢のような一年が過ぎ去ってそして愈々高校生活最後の夜がやってきます。そのダンス・パーティには男の子たちは、みんなタキシードを着てくるのです。はじめて見るタキシード姿のスコッティはすばらしく立派です。パーティのなかばで、スコッティはサリーを連れ出して、文芸部のピンをはずしてサリーのドレスにつけてくれました。そしてスコッティは大学に進学しました。
 ここにはサリーが体験した、夏休みから卒業式までのいつわらざる高校生活が描かれています。
    主 要 人 物
サリー・バアナビー ――― シャーウッド高等学校の4年生で、17才。この1年のあいだに、大人になってゆく複雑な心理を経験する。
マーカム・バアナビー氏 ― サリーの父。大学教授。
サラ・バアナビー夫人 ―― サリーの母。
ジーン ――― サリーの妹。同じ高等学校の2年生。15才。
リック ――― サリーの弟。12才。
ベッシー ─― サリーの妹。9才。
ジミー ─―― サリーの妹。6才。
スコッティ ― 隣に住むサリーのボーイ・フレンド。
ケート ─―― サリーの第一の親友。
ミリー ─―― ケートがほかの町の寄宿学校に行った後、サリーがいちばん仲よくしている同級生。
ルイズ ─―― シャーウッド高校に新しく入学して来た女学生で、スコッティのデイトの相手。
ジェフ ─―― ジーンのデイトの相手。
エディ・ランシング ― サリーの同級生の、すこしばかり不良がかった学生。
裏表紙 解説より
 サリー・バアナビイはシャーウッド高校の4年生(シニア・イヤー)です。いよいよ今年で高校卒業なのです。少女たちのだれにとっても高校卒業の学年はたのしい学校生活の中でも最良の年でありたいと願わずにはいられないでしょう。
 愉快な夏休みを終えて秋の新学期を迎えたサリーは4年生になったよろこびと期待に胸をふくらませていました。しかし万事すべり出しから調子がよくありません。おもしろくないことばかりが身のまわりに起こります。いちばん仲良しのケートが寄宿学校へ入るために遠くへ行ってしまったのです。それからいちばん気がかりなことは、幼なじみのボーイ・フレンドのスコッティが、さいきんだんだんよそよそしく振舞うことです。このごろは別の女の子とデイトしたりして、まるで彼女は女の子じゃないみたいなあしらいかたが、サリーにはしゃくでなりません。全校あげて熱狂するフットボールの対校試合もクラスのパーティもダンスも、スコッティがいないのでちっともたのしくありません。
 しかしサリーは妹のジーンと一しょに始めた子守りのアルバイトから、思いがけない体験をします。人間について社会についてかずかずのことを学んだサリーは、少女から次第に大人になって行きます。そしてスコッティもサリーを見直すようになってきます。サリーの高校生活はやはりすばらしい思い出にあふれたものになったのです。
 作者のアン・エマリイ女史は、10代の若い読者のあいだでまるでマスコットのように愛読されている現代アメリカの人気作家の一人です。『サリーの高校生活』とその続篇『ゴーイング・ステディ』の他にたくさんの10代のための小説を書いて評判をよんでいます。アメリカの高校生や大学生の生活を生々とえがいたエマリイ女史の小説は、わが国の若いみなさんからすばらしい反響をよぶものと信じます。


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