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表 紙 説 明
秋元書房ジュニアシリーズ17
書 名:ベッシイは高校一年生
原 題:Heaven to Betsy
著 者:モード・ラブレイス   訳:恩地三保子
初 版:S32.01.20
備 考:本邦初訳
いまアメリカでもの凄い人気をよんでいる高校小説

 ベッシイはあこがれの高校に入学しました。ところが今までと違っていろいろの悩みや苦しみにぶつかります。始業式の席のとりっこがきっかけとなって、あこがれのまとだったハンサムなハーバートと口をきくようになりました。
 初めて感じた淡い思い。絶対自信を持っていたエッセンコンテストでの敗北。心の中では歯をくいしばりながら皆んなの前ではニコニコ笑ったりふざけたりして一人きりになった時、始めて涙をながすベッシイそしてベッシイをとりまく色々な性格の高校生たち、若い傷つきやすい心をおたがいに慰めあいながら高校生活の第1年目が終わります。
    主 要 人 物
ベッシイ・レイ ― 主人公、愛称ベティナ、社交的な、明るい少女、文才がある。
ジュリア ――― 2つちがいのその姉。歌手を夢みている。芸術家膚の聡明な少女。
マーガレット ― レイ家の末娘。8才。お父さん似の、小さなレディのような少女。
テイシイ・ケリー ― ベッシイの5つの時からの親友。おとなしくやさしい、美少女。
カーネイ ─― 銀行家の娘。2年生。
ボニイ ─―― 長老派の牧師の娘。パリーから移って来た、しとやかな大人っぽい2年生。カーネイの親友。
ハーバート ― やんちゃで陽気な美少年。ベッシイの同級生。
キャブ ─―― ベッシイの新しい家の隣りの男の子。のっぽのひょうきん者。
トニイ ─―― 新しく町に移ってきた少年。ベッシイの初恋の相手。歌の名手で学校ぎらい。魅力的な性格。
ジョオ ─―― クラスの優等生。アルバイトのために忙しく、友達づきあいをしない孤独な美しい少年。
     著者から贈られたメッセージ

日本のティーン・エイジャーの皆様へ
「ベッシイの高校卒業期」やこの「ベッシイは高校一年生」もその一つである「ベッシイ・テイシイ物語」シリーズは、みな友情の物語です。物語の一番最初のは、ベッシイとテイシイとの友情からはじまりますが、それにすぐテイブが加えられます。
そして巻が進むにつれて、カーネイ・トニイ・ジョオをはじめ、多勢の少年少女たちが次々と、このあたたかいグループに加えられます。というのは、こうして、昔からのお友達を大切にしながらも、一方では新しい人たちを迎えてゆくことこそ、本当の人生であり、それでこそ、私たちの生活も豊かになって行くのですから。
本が出版され、世の中に出て行きますと、今度は、本自身が、ベッシイに、テイシイに、そして私にも、新しいお友達を作ってくれます。さて、この度、「ベッシイは高校一年生」「ベッシイの高校卒業期」が日本語に訳されることになりました。世界に名高い、美と雅びの国日本に、私のものを紹介していただくのは、この上もない光栄です。
私は又、心から、あなたがたを、アメリカの家庭へ、ディープ・ヴァレイ・ハイスクールへお迎えいたします。「ベッシイ・テイシイ物語」は、私の少女期の色々な体験によるところが多いのです。もちろん、筋は私の創作です。ただ、背景になっているものは全て本当のものですし、登場人物の多くは実在の人たちです。
ですから私は、本当にこう申し上げられるのです。ベッシイも、ジョオも、テイシイも、テイブも、あなたがたとお近づきになりたがっていますと。私自身もまた、日本の若いかたがたと、お友だちになれたらどんなに嬉しいだろうと思っております。どうぞ、私を、あなたがたのお友だちの一人に加えてくださいますよう。
      1956年9月7日
アメリカ・カリフォルニヤ・クレアモントにて
モード・ハート・ラブレイス


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