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表 紙 | 説 明 |
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秋元書房ジュニアシリーズ14 |
書 名:少女ペンのクリスマス・イブ 原 題:Penelope and the Golden Orchard 著 者:ドロテア・キャステルハン 訳:山本恭子 初 版:S31.11.20 備 考:本邦初訳 |
16才の少女ペンが迎えた素敵なクリスマス・イブ ぺンは16才の少女です。紅味をおびてもえるような金髪の持主です。いつも粗末な身なりをしていますが、素晴しい目の持主で、で相手の心をしっかりとらえてしまう魅力を持っています。 薄幸な生い立ちに似合わず、素直な性格のためニューヨークの百万長者の一家や新進作家のデクスター氏などの深い友情をかち得ます。仲良しのグラハム一家の不幸を救おうとしてニューヨーク行きを犠牲にしますがその結果クリスマス・イブに意外な人からびっくりするようなステキな贈物を貰います。 | |
主 要 人 物 ペネロープ・ポインデクスク ― 愛称をペンといって、クリスマス・イブの誕生日で満16才になる孤児の少女。素直で親切で、多くの人たちから愛される。本篇の主人公。 リジェ・アトキンスン ―― ペンを育ててくれた叔父。メイン州の海岸町メガモックに雑貨、食料などの店を持っている。 エミリイ・アトキンスン ― リジェの妻。養女のペンにもあまり優しい叔母ではない。 エヴリン ─―― リジェとエミリイ夫婦の間の娘。ペンより1年足らず年下の従妹。わがままで意地の悪い娘。 スーザン・グラハム ―─ ペンが「黄金のりんご園」と名づけたジュニパア・ジェームス屋敷へ越して来たグラハム一家の娘。ペンと同じ年で、ペンとは反対に現実的な娘だが、しかし働きもので心の美しい少女である。 ガードナー ─― スーザンの長兄。銀行で働いている。 ラリイ ─――― スーザンの弟で、冒険好きの少年。他の兄弟たちと顔立ちがちがうのでペンは不審を抱く。 パット ─――― スーザンの妹の幼い少女。 ランス・レヴレット ― ラリイの父。 デクスター・アラン ― ニュー・ヨークで著述に専念するペンの親友。復員兵で、戦傷のため足が不自由だがペンの良き支援者である。 |
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裏表紙 解説より ペン ―― と親しい人たちから愛称でよばれる少女ペネロープは、16才の高校生で、生れるとまもなく母や有望な画家だった父まで失って、メガモックというメイン州の海岸町に住む叔父夫婦に育てられた薄幸な孤児です。 しかし、ペンは不幸な生い立ちにもかかわらず、夢と善意にみちた少女で、明るく愛情にあふれた生活態度をもって生きて行こうと努めます。燃えるような金髪と、「西北の風の吹く日の海の色のような」深い青色の瞳は、どんな相手の心でもしっかりととらえてはなさないという魅力を持っています。 ペンはある日、いつも散歩に出かけていたジェニパア・ジェームズという古い空屋のお屋敷に引越してきた貧しいグラハム一家の人たちと親しくなります。とくにスーザンという同じ年頃の少女とはたちまち仲良しになります。ペンはこの古いお屋敷には、秘密の階段や密室やスペイン金貨のぎっしりつまった宝の櫃があるにちがいないという夢をもって、スーザンたちとその探検の計画をたてます。ニュウ・ヨークに住むペンの仲良しの作家志望の青年デクスター・アランも手紙で彼女の夢を信じてさかんにペンたちの冒険心をあふりますが、一向に金の櫃も密室も見つかりません。……… ペンのいま一つの大きな夢はニュウ・ヨークでクリスマス・イブをすごすことで、せっせとアルバイトをしながら積立貯金をしています。しかし仲良しのグラハム一家にのしかかった思いがけない不幸を救うために、ペンはニュウ・ヨーク行きを犠牲にしようとします。その結果、クリスマス・イブにペンやグラハム一家にもたらされた意外なプレゼントとは、一体何だったのでしょうか?……… 著者のドロテア・キャステルハン女史は、1920年代に活躍したアメリカの作家で、この作品のほかに続篇ともいうべき『ペネロープの難問題』があります。どちらもティーン・エージャーの間に評判の高い小説です。 |