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表 紙 | 説 明 |
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秋元書房ジュニアシリーズ12 |
書 名:ビリーの決心 原 題:Miss Billy's Decision 著 者:エレナ・ポーター 訳 者:大久保康雄 初 版:S.31.10.20 備 考:本邦初訳 |
乙女心のよろこびと悩みを描いて、アメリカでものすごい人気をまき起したこの春物語は「花ひらくビリー(No.5)」の姉妹篇です。 大きな黒い瞳、ピンク色の頬、チャーミングで勝ち気、そして、ほんのチョットわがままなビリーとハンサムな青年画家バートラムとのロマンチックな物語。 誰もが体験する乙女時代のように、いくたびかよろこび、迷い、悩んだビリーは一体どんな決心をしたのでしょう。 わが国ではじめて翻訳紹介されるこの名作は、ポーター女史の作家的地位を決定した出世作であり、代表作となっています。キビキビとしたスピードのある快適な筆致と、息もつかせぬ面白さは読者を物語の世界へ誘いこみ、アメリカではティーン・エージャーから熱狂的に迎えられた世界の名作です。 |
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主 要 人 物 ビリー・ネイルスン ―― 亡父の親友の名前にちなんで、ビリーという男名前を持つ孤児の少女。18才のときにただ一人の肉親の叔母に死なれ、ボストンのヘンショー家に引きとられる。この物語の主人公。 ウィリアム・ヘンショー ― ビリーの父の若い頃の親友。ヘンショー家の長男。 ケート・ハートウェル ―― ウィリアムの妹で西部に住むハートウェル氏の夫人。 シ リ ル ─―─―― ウィリアムの次の弟。作曲に熱中している芸術家肌の青年。 バ ー ト ラ ム ─―― ウィリアムの末弟。絵の勉強をしている明朗な青年。ビリーと婚約している。 ハンナ・ステットソン ─― ヘンショー家の兄弟たちからハンナおばさんと親しまれている、温和でものわかりのいい老婦人。ビリー嬢の附添婦人としてヘンショー家に招かれたが、いまはビリーとともに「ヒルサイド」に住んでいる。 M.J.アークライト ――― メアリ・ジェーンという女名前の仇名をもつ、声楽志望の美貌の青年。 アリス・グレゴリー ─―― 判事の娘。未亡人の母とボストンへ来て住む。 ピ ー ト ─―─―― 50年来ヘンショー家に仕える老召使。 ヒュー・コーダウェル ―― バートラムの友人。金持ちの青年紳士。 |
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裏表紙の紹介文より ピンク色の頬、チャーミングで勝気、そしてほんのチョットわがままな男名前のビリーという少女を主人公にした「ヒリー・ブックス」は『花ひらくビリー』『ビリーの決心』『ビリーの結婚』の三部作から成り、エレナ・ポーター女史の出世作であり、代表作として欧米の若い人たちにいまなお愛読されています。この小説が刊行されるとたいへんな人気をよび、当時アメリカの女学生のあいだでは、男の名前をもっているこの小説のヒロインの名前をとって、M的要素の強い、しかも魅力にとんだ若い女性を「ビリー」と呼ぶことがはやったそうです。 『ビリーの決心』は、ハンサムな青年画家バートラムとビリーとのロマンチックでユーモラスな物語です。バートラムとの結婚を決心したものの、ミス・ビリーの乙女心は風の中の羽根のように移り気で、むらっ気です。ビリーはなんというわけもなくバートラムとの結婚にゴール・インする気になれないで悩みます。そのビリーの前に、花のパリからハンナおばさんのいとこだといって、メアリ・ジェーンという女名前のハンサムな青年がひょっこり現れ、ビリーに求婚します。心配で夜も日も明けないのはバートラムです。ビリーは誰もが体験する乙女時代のように、いくたびか迷い、悩んだあげく、いったいどんな「決心」をしたでしょう。ポーター女史のキビキビしたスピードのある快適な筆致に乗って展開されるこの明るいユーモアと清純なセンチメントにとんだビリー物語のおもしろさは、ちょっと他に類例がないくらいです。 『ビリーの決心』はわが国ではじめて翻訳紹介される作品です。 |