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 《知っておきたいアメリカ高校生用語》
秋元書房から出版されるジュニア・シリーズのなかには、かなりたくさんの日本語に訳しようのないアメリカ語がでてきます。ジュニア・シリーズをお読みになる上で、ぜひ基礎知識として知っておいていただきたいアメリカ高校生用語を、次に思いつくまま豆辞典ふうに解説しておきましょう。:編 集 部
……ということなのですが、整理の都合上、ABC順に並べました。難しい日本語訳表記は解説しました。:miya-bon

A・F・S アメリカン・フィールド・サービス(American Field Service) …… 『ロマンス留学』でスイスに学んだアメリカの高校生ジュディ・スコットは私費留学ですが、日本の高校生にも海外留学は夢物語ではありません。アメリカの高校へ1年間留学という夢を実現してくれるのがこのA・F・Sという団体です。これは戦後、国際親善と文化交流を目的にいろいろな事業を斡旋しているアメリカの民間団体ですが、近年世界各国に呼びかけて相互に高校生を1年間留学させる運動を推進しているので知られています。
収録してある本: 「ロマンス留学」、
  S32.12.15初版

ボーイ・クレイジー(boy crazy) …… 男の子に気狂いの女の子。しょっちゅうボーイフレンドのことばかりに夢中になっている女の子を皮肉ってこう言う。ガール・クレイジーというのもあるわけ。デイトは自由で責任をもった健康な男女交際として奨励されるべきですが、いつもボーイフレンドのことに気をとられ、お勉強のほうはさっぱりお留守というのでは困りものですね。
収録してある本: 「ロマンス留学」、
  S32.12.15初版

デイト・ドレス(date-dress) …… 通学・通勤用でないおしゃれ着のこと。一寸したおしゃれ着をスモール・デイト(small date)、盛装のをラージ・デート(large date)という。
収録してある本: 「ロマンス留学」、
  S32.12.15初版

グラインド(grind) …… スポーツなど見向きもしないガリ勉屋の学生を皮肉って言う。
収録してある本: 「ロマンス留学」、
  S32.12.15初版

ペン・パル(pen pal) …… ペン・フレンドのこと。パルは仲間の意。外国の未知の友と文通により相互の文化・知識を交流し、国際親善を深めようとする運動で、戦後は世界中の青少年のあいだで年を追ってさかんになりつつあります。
収録してある本: 「ロマンス留学」、
  S32.12.15初版

ルームメイト(room mate) …… 寄宿学校の寮などで同室の友達のこと。
収録してある本: 「ロマンス留学」、
  S32.12.15初版

ステディ・デイト(steady date) …… きまった相手とのデイトのこと。最近のアメリカ高校生や大学生の間では大勢の相手とひろくデイトして結婚の相手を選ぶという、以前からの習慣がうすれ、さっさとステディをきめて学生結婚するのが流行のようです。
収録してある本: 「ロマンス留学」、
  S32.12.15初版

スウィート・セブンティーン(sweet seventeen) …… 直訳すれば「甘美な17才」。「妙齢」という意味ですがこれではかたくるしい。「鬼も十八、番茶も出花」と言えば平たくなりましょうが、十代の青春の夢とあこがれを象徴する17才という年齢を讃えた言葉。
収録してある本: 「ロマンス留学」、
  S32.12.15初版

スウィート・シクスティーン(sweet sixteen) …… 16才のこと。スウィート・セブンティーンと同じような言い方ですが、『ロマンス留学』で16才になって大喜びするジョディをおませな娘メアリ・ルウが“Sweet sixteen and never been kissed”(16のおぼこ娘で、まだキスしたこともないの)というように、冗談やからかいの意味にも用いる。(おぼこ娘:未通女、処女、赤ん坊のような幼い女性)アメリカ人がよく言うことばで、しわくちゃのおばあさんがこんなことを言えば、もちろん大変ふざけているわけです。
収録してある本: 「ロマンス留学」、
  S32.12.15初版

ブラインド・デイト(blind date) …… 知らない相手とデイトをすること。仲良しの同性の友達を通して彼女のボーイフレンドの友達をデイトに紹介してもらうことを言います。どんな人だか顔も知らない人とデイトすることにもなりますが、もちろん友達を信頼してたのむわけで、パーティなどへデイトがないために行けず、家で一人しょんぼりしているよりずっと楽しいわけです。アメリカでは、ボーイフレンドがたくさん欲しいとおもうなら、まず同性の友達をたくさんおつくりなさい、そうすれば女の友達を通して、ダブル・デイトやブラインド・デイトとかのチャンスにも恵まれ、自然に男友達も増えていくものだと言われています。
収録してある本: 「すばらしき夏」、 「リンバロストの乙女」、
  S40.07.30再版 S32.08.05初版

クラス・リング(class ring) …… 高校生の男の子が持っている指輪。学校名、卒業年次、イニシアル等が彫ってある。これを女の子に与えると二人は「ゴーイング・ステディ」することになる。これと同じようなものですが、クラス・ピンといって、貰った女の子が胸などにさすバッジのようなものもあります。「すばらしき夏」に出てくる「フラターニティ・ピン」というのもこれと同じようなものです。
収録してある本: 「ベッシイの高校卒業期」、 「すばらしき夏」、 「リンバロストの乙女」、 「ゴーイング・ステディ」、
  S33.06.25再版 S40.07.30再版 S32.08.05初版 S32.08.30初版

C・F(confidential friend の略) …… 腹心の友。(腹心:どんな秘事でも打ち明けて相談することができる者)。
収録してある本: 「アンネお嬢さん」、
  S32.11.30初版

クラッシ(crash) …… 特定の人に熱をあげる。
収録してある本: 「ボーイフレンド」、
  S32.12.30初版

クラウド(crowd) …… 仲間、仲良しグループ。
収録してある本: 「アンネお嬢さん」、
  S32.11.30初版

キュート(cute) …… かわいい、すてきな、ちょっといい、等の意味。
収録してある本: 「アンネお嬢さん」、
  S32.11.30初版

デイト(date) …… 月日、期日、日付を書く、会合の約束、会合約束の相手 ─ 小さい英和辞典でもこれくらいのことは書いてあります。申し上げるまでもなく、男女が会う約束をすることの意。これを「デイトする」といいますが、会合の相手のこともデイトと言います。例えば「ダンスに行きたいけど、デイトがいないの」というふうに使う。はじまりはもちろんイギリスですが、それがアメリカの学生用語となって今のような意味になったもの。デイトはアメリカの若い女性にとって最大の問題です。日本人が考えられないほどデイトは真剣な意味をもっているのです。
それは、アメリカの女性は結婚の相手を自分の責任において見つけ出さなければならないからです。
収録してある本: 「クラス・リング」、 「すばらしき夏」、 「リンバロストの乙女」、
  S32.06.15初版 S40.07.30再版 S32.08.05初版

ダブル・デイト(double date) …… 2組のデイトすなわち4人2組になって一緒にデイトすることです。仲良しの2組の男女が同じデイトをもつことで、「すばらしき夏」ではポールとアイリーン、バフとデビーとの2組の男女がドライブ・イン劇場へ映画を見に出かけるところがあります。
収録してある本: 「すばらしき夏」、 「リンバロストの乙女」、
  S40.07.30再版 S32.08.05初版

ドライブ・イン(drive-inn) …… 自動車の洪水に悩むアメリカの都市がその解決策の一つとして考え出したもので、食堂、喫茶店ばかりでなく、銀行、映画館、洗濯屋から、近頃はドライブ・イン・チャーチ(教会)までできています。自動車に乗ったまま用事が足せるのがミソというわけです。「すばらしき夏」に出てくるドライブ・イン劇場は自動車で乗りつけたまま見られる野外映画劇場で、入口で入場料を払って自動車を乗り入れると、大きな広場があって自動車通路のあいだに1台ごとに仕切った駐車場があり、そこに立っているスピーカー・スタンドから受聴機をとりはずして自動車のなかにいれると、耳元にトーキーの音楽や、会話がはっきりと聞こえてきます。正面に巨大なスクリーンだけが夜空に明るくうかび上がって、映画のシーンが流れてゆく。星のない夜などロマンチックでロマンチックで、アメリカ情緒たっぷりなものだそうです。当然アベックの人たちが多く、映画が終わってもなかなか車がうごき出そうとしないということです。
収録してある本: 「すばらしき夏」、 「ゴーイング・ステディ」、
  S40.07.30再版 S32.08.30初版

ドラッグ・ストア(drug store) …… 本来は薬屋なのですが、化粧品・タパコ・文房具も売り、たいてい喫茶店を兼営していて、若い人たちの一種の社交機関となっています。デイトの場所として、しばしば作品に現れます。
収録してある本: 「すばらしき夏」、 「リンバロストの乙女」、
  S40.07.30再版 S32.08.05初版

ゴーイング・ステディ(going steady) …… きまったデイトの相手となること。ステディとはきまったデイトの相手の意味。「ゴーイング・ステディ」をお読みになればこの新語の正しい意味が具体的におわかりになるでしょう。「to go steady あるいは going steady」という言葉は、普通のデイトよりも、いっそう親密になった時に使います。デイトはその時々で相手をかえることは一向かまいません。ところがステディの間柄になると、どこに行くにも二人はいつも一緒なのです。そして、ある二人がそんな間柄になると友達もそれを認め、新しいデイトの申し込みをしなくなります。日本でいう「恋人」とは微妙な違いがありますし、また「婚約」という関係になるのではもちろんありません。「ゴーイング・ステディ」とか「ステディ」という言葉も、ちかいうちにわが国の若い人たちのあいだで、きっと日常語に取り入れられるようになるでしょう。
収録してある本: 「ベッシイの高校卒業期」、 「クラス・リング」、 「すばらしき夏」、 「ゴーイング・ステディ」、
  S33.06.25再版 S32.06.15初版 S40.07.30再版 S32.08.30初版

ハート・ポップ(表記なし) …… デイトは男から女に申し込むのがエチケットとされていますが、アメリカでは、うるう年には反対に女から男に申し込むことになっています。このハート・ポップというのは高校の女子部が主催のダンスパーティで、普通のパーティと違うのは、女生徒の方から相手の男生徒をえらぶのです。
収録してある本: 「クラス・リング」、
  S32.06.15初版

オールド・ピル(old pill) …… いやな奴。意地の悪い先生などに使う。
収録してある本: 「アンネお嬢さん」、
  S32.11.30初版

ピック・アップ(pick up) …… まったく偶然の場所で、例えば電車やバスの中、町の公園または海岸などで口をきくようになった、全然未知の人のことです。町角のドラッグ・ストアのスタンドに座っている時、口をきくようになった同じ学校の男の子とか同じ職場の男性などは、ピック・アップと言いません。まったく行きずりで親しくなった相手のことですから、こういうデイトはティーン・エイジの人には一寸危険で、あまりおすすめできませんね。
収録してある本: 「すばらしき夏」、 「リンバロストの乙女」、
  S40.07.30再版 S32.08.05初版

シニア・プロム(Senior Prom) …… ここでは「卒業舞踏会」と訳しておきました。6月の中旬のたいてい卒業式の前夜に行われる、高校4年生(3年制の高校なら3年生)の卒業記念の送別ダンス・パーティのことです。高校の体育館がよくその会場に使われます。この舞踏会のために、女の子なら初めてのフォーマル(裾のながい、つまり日本で言うイブニング・ドレス)をつくり、男の子ならタキシードをつくってもらって出席します。ですから、その年度の卒業生 ── 特に女の子のお母さんは、このパーティのための準備で大騒ぎさせられるということです。
収録してある本: 「すばらしき夏」、 「ゴーイング・ステディ」、
  S40.07.30再版 S32.08.30初版

ソロリティ(Sorority) …… 女子大生の社交クラブ。グループで組織され会則をつくり、忠節なる姉妹感情で結束。
収録してある本: 「ボーイフレンド」、
  S32.12.30初版

トレード・ラスト(Tradelast) …… あの人があなたの事をほめていましたよ、と当人に伝えること。
収録してある本: 「ボーイフレンド」、
  S32.12.30初版

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