表 紙 説 明
YOUNG・シリーズ E9
第一章 社会について
第二章 異性について
第三章 性について
第四章 恋愛について
第五章 学校について
書 名:ヤング社会学
著 者:前原大輔     
初 版:S49.11.05
備 考:
< ま え が き  「自由と偏見の中で」>より
 昭和48年度の総理府発行の青少年白書によると、47年5月現在で、中学生約469万人、高校生約416万人のヤングが全国にいる。
 みんな悩んでいる。青春に何かを賭けて戦っている。その中で非行に走って補導されるヤングは、8万人前後だから、如何に遊んでいる子が少ないかがわかる。
 悩みに負け、不和な家庭に傷つき、自分自身に絶望したアウトローヤングは、もう救いがない。自分で自分を救おうとしなければ、その意志を放棄した人を、何人も救えないからである。
 だが、現実は、みんな悩みに負けそうになり、誘惑によろめきそうになり、葦のようにそよいでいるのだ。ある女子中学生はそういう心が弱くなった時、僕の本を読み、ああ、みんな孤独なんだな、みんな悩んでいるんだな、と思い、励まされ、勇気づけられる。だから、受験勉強に疲れたとき、そっと私の本をひらいて、何度も何度も暗記するように読むという。
 ありがとう。
 そんなに可愛がっていただいて、なんだか悪いような気がする。
 だが、世の中はままならぬ。あなたに好かれる僕は、あなたの親からこっぴどく嫌われる。学校の先生にも。どうしてだろう。