表 紙 説 明
秋元文庫加藤諦三文庫 A7
小 説 編
「青春の怒濤」
第一章 俺は違うんだ
第二章 俺はやるんだ
第三章 俺は河を渡るんだ
第四章 俺は家を出るんだ
第五章 俺は虚偽から解放された 
第六章 俺は真実を見つけた
青春論 編
情緒的に未成熟な人間関係
子にとって親は何なのか
まず自立的精神を
現実との接触
現実からの逃避
自己疎外
幸福と不幸
劣 等 感
目前のものでなく自分で選ぶ目標も
燃える関心
価値ある真実の生き方
愚   妻
ネコの時代の世相
日本的美徳を今一度考え直そう
書 名:青春の怒濤    
著 者:加藤諦三     カバー画:黛  旭
初 版:S52.11.05
備 考:小説と青春論が同じ本のなかにはいっている新しい形式
   まえがき≠謔
 現代人は他人の目の色をうかがいながら生活している。他人が自分をどうみるかということですべてが決まる。何をやろうとするにも、まずそれをやったら他人がどう思うかということを考える。
 いい学校にはいるのも他人のためでしかない。親に喜んでもらうため、友人に尊敬されるため、先生にほめられるため……何もかもが他人の目のためである。なぜそうなってしまったのか。
 他人が自分をどう見るか、それだけになってしまったら、人生は何と貧しいことだろう。私はこの小説のなかで、そんなことを拒否して生きる主人公を書いたつもりだ。
 又、随筆の個所でも、表現の形式はちがうが、いいたいことは同じである。
加 藤 諦 三