表 紙 説 明
秋元文庫加藤諦三文庫 A2
青春についての章
愛についての章
女についての章
書 名:青春論
著 者:加藤諦三     
初 版:S48.06.30
備 考:この本は、氏が今までに発表したものを秋元書房がひとつにまとめたものです。発表時期のズレなどで文章的に少しおかしなところもあると、氏本人も冒頭で述べています。また、文章表現についてもあえて現代に合わせることはしなかったとも。
 人生これでいいのか、立て、そして行動せよ
著者が若い世代にぶっつける体当たり青春論。


< あ と が き >より要約
 人間の歴史を考えると、狩猟の時代というのはたいへんエキサイトしていた時代であろう。いつ獣にくわれるかもわからない。おそらく今日一日を無事に生きられた、ということで、人間はいい知れぬ充実感や満足感を、味わっていたことだろう。
 それから農業がはじまり、生産がゆたかになると、一部の人々は暇をもてあましはじめた。退屈しはじめたのである。
 ところが、現代とちがうところがある、現代人は退屈をおそれている。
 学生生活に退屈して社会人になる。目先がかわっておもしろいのはほんのつかのま、やがて会社にも退屈してくる。退屈してきて生活に変化をつけたくなって結婚する。新婚のとろけるような甘さもつかのま、倦怠期がやってくる。
 たえず退屈からのがれようとしている。しかし退屈からのがれようとして、一生のがれることができないでいるのが、現代人の姿であろう。
 この本が人生の退屈を脱出するための助けになるとすれば幸いです。